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北欧でんまーくの住居−コラム「健康住宅のすすめ」


「健康住宅のすすめ」
−最高の住み心地の健康住宅
−省エネと健康のための高断熱・高気密住宅
−家の健康を守る住宅シート
−無防備な暖房は家の寿命を縮める
−結露は不健康住宅のバロメーター
−湯気がもうもうと立つ風呂は危険
−ヒートショックによる死傷はゼロ
−無駄の多い外断熱住宅
−薄い壁、薄い屋根、薄い窓では騒音は止まらない

 

健康住宅という言葉がよく使われていますが、私のいう「健康住宅」は、少し観点が異なるかもしれません。

 エネルギーや暖房機器が容易に手に入るようになった今日、昔とは比べものにならないほど寒さから開放されました。それには、断熱材の普及もかなり寄与しています。しかし、この暖房が住宅の寿命を縮めていることには余り注意が払われていないようです。室内温度が高いほど空気は水分を多く蓄えようとします。この空気が温度の低い窓や壁に触れて温度が下がり、水分をそこに移動させます。この水分に対する対策を施していない住宅では、結露という現象が生じ、窓ガラスやサッシ、壁に水滴が付きます。目に見える部分の結露は、家の寿命に直接かかわることはありませんが、この結露が壁の中にできると壁内結露といって家の寿命を縮めることになります。湿気が壁の中に入り込まない工夫が大切です。たとえ入ったとしてもそれを放出する工夫をすれば被害を減らすことができます。
 
 私が主張する「健康住宅」は、この水分(湿気、水蒸気、湿度)との戦いであり、この壁内結露をなくし、わずかなエネルギーで家全体を快適な住空間にし、家と人の健康を守ることを目的としています。

 
100年住宅
 日本の住宅の平均寿命は25年くらいといわれています。暖房が普及したことによる老朽化も一因かもしれませんが、住宅のデザインが余りにも個性的なため相続や中古住宅の購入で次に入居する人が使用に耐えられなくて立て替えるようになったことも理由のようです。快適さを求めて立て替えることもあります。25年間で立て替えるとすれば、毎年4パーセントの住宅が阪神大震災級の大地震の直撃を受けているようなものですから国家的な損失です。建築業は盛んになり、一見経済が活発になったように見えますが、個人にとっては、借金に追い立てられて空回りしているだけです。1990年に訪日したデンマーク人が「日本は、金(カネ)のにおいがする」といって、忙しく動き回っている日本人を皮肉っていました。耐久性を誇る住宅に住むヨーロッパの人々の生活の豊かさに追いつくことはできません。

 

 アメリカの住宅寿命は50−60年、ヨーロッパは100年くらいといわれていますが、それは耐久性があるだけではなさそうです。補修し易く、飽きない設計になっているからです。一緒にドイツへ行った日本の建築士が「こちらでは私たちの仕事は少なさそうだ」とがっかりしていました。ドイツ人が住宅を長持ちさせる努力は大変なものです。自分で塗装したり、改築したり、窓の取替えまでやります。住宅を建て替えることなく、最新の建築材料や設備を取り入れています。休暇が多いのそれを後押ししています。



デンマーク住宅
 私がこのような長寿命の住宅に関心を持ったのは、デンマーク製の大型パネル住宅をノックダウンで輸入し日本で建築した1986年の春のことです。初めてのデンマーク直輸入住宅ということで、NHKでも放映されました。
 
 その当時私は、大手の住宅メーカーの建売住宅を購入して住んでいました。夏の暑さと冬の寒さが我慢できなかったのを覚えています。北側の寝室は、3年目でカビ臭くなりました。その住宅の壁を少し壊し、建築中だった「デンマークハウス」と比べてみました。材料の軽薄短小さにあきれてしまいました。道理でデンマークの住宅が長持ちし、快適な生活が送れるはずだと思いました。
 


このデンマーク住宅に使われている建材は、次のようなものです。
(1) レンガ(外壁の呼吸を助ける)
(2) 外壁パイン板(外壁の呼吸を助ける)
(3) 分厚い天井板(湿気のコントロール)
(4) チップクロス(木片、木屑をちりばめた紙)(湿気のコントロール)
(5) 酸化チタン壁塗料(湿気のコントロール)
(6) 高密度断熱材ロックウール(壁、床、天井に使用。防音も兼ねる)
(7) 防湿シート(室内から壁内への水分の侵入防止)
(8) 防水シート(ピンホールが開いている)(湿気の外気への放出、地面からの湿気防止)
(9) 三重ガラスの木製窓(今はアルゴンガス入りで二重ガラス)
(10)内部ハニカム構造の断熱木製ドア
(11)開口部に使われている気密材料(ゴムパッキン、発泡剤)
(12)自然換気口、プラスチック換気煙突

このデンマーク住宅は、アメリカのブルックヘブン国立研究所が省エネルギー住宅のサンプルとして建築し、他の国々の住宅と省エネ性能を比較研究した結果、最高の性能を示したということが報じられていました。
この住宅は、厳寒の地グリーンランドから砂漠の国アルジェリアにいたる広い範囲に建築されています。グリーンランドでは風速40メートルを越す風が吹き荒び、厳寒期はマイナス40度にもなります。しかしそれでも少ないエネルギーで家の中はどこも快適な温度に保たれ、外の風の音もかすかに聞こえる程度だそうです。また、アルジェリアの砂漠では、日中50度を越す気温にもかかわらず、夜中の冷気をたっぷり蓄えた保温壁、屋根、床が室内を冷やし、少ないエネルギーで室内を快適に保つといいます。このような住宅が日本の風土に適しないはずがありません。
 
デンマークは、気候風土から人口、面積にいたるまで北海道によく似ています。しかし、デンマークと北海道ではエネルギー消費量に大きな差があるようです。85年の冬のことですが、北海道のある工場で真冬なのに屋根に雪が積もっていなかったのを思い出します。暖房に使うエネルギーが融雪に浪費されていたのです。ひどい労働環境でした。デンマークの同じような工場に真冬に訪れたことがありますが、外がマイナス10度以下なのに工員が実に快適そうに作業していました。




健康住宅
 このデンマーク住宅こそ「健康住宅」と呼べると思います。冬に、よく北欧へツアーを組んで行きましたが、同行の人達に窓際のパネルヒータを触っていただくことにしています。ヒータの温度が体温くらいなのに、外の温度が零度以下でも部屋の温度が22度に保たれていたのに皆驚かれます。ドイツから輸入されたオイルヒータが好評ですが、日本の断熱不足の家に使うのは余り感心しません。手で触れないくらい熱くなっています。
 
 気密性を全く無視しているのがデパートです。人の出入りが激しくエスカレーターで最上階までつながっています。ビル全体の温度分布は相当なものです。あるデパートの温度を測りましたら、一階が22度で最上階は28度もありました。店員は半袖姿、客はコートを着て汗だくです。一戸建て住宅でも断熱不足だと、暖房時の床の温度が15度、天井が28度というところが沢山あります。寝たきりのお年寄りには酷な条件です。

断熱性能と気密性能を満たしていても必ずしも家や人の健康にいいとはいえません。湿気対策が不十分ですとかえって家の寿命を縮めることになります。湿気を吸い取る内装材を使用し、防湿シートを完璧に施すことが大切です。これらを完璧に満たした高断熱・高気密住宅を「健康住宅」と呼べるわけです。そのメリットを実際に生活している人達から聞いたことを以下にまとめます。

(1) 風邪を引かなくなった、よく眠れる。
(2) エアコンの台数が減った。光熱費が格段に下がった。いつも快適。
(3) 近隣騒音がなくなった。深夜でも楽器が遠慮なく弾ける。
(4) チリの発生が少なく結露もない。掃除が簡単。
(5) サンルームの夜間温度が下がらないのでどんな植物でもよく育つ。

その他、今まですんでいた住宅になかった利点を多く感じられているようです。




二重構造
 高断熱・高気密住宅といっても空気の漏れが少ないという意味で、家の呼吸すなわち、水分の吸収・放出を止めるわけではありません。デンマーク住宅は外部の壁が二重になっています。外壁と内壁と区別することとします。家の外壁を覆っている一階のレンガ、二階の木の板は、いずれも内壁との間に4−5センチメートルの空気層が設けてあり、室内から内壁に侵入した湿気を発散させます。ヨーロッパの住宅はレンガ造りが多く見かけられますが私の建てているデンマーク住宅は耐力壁に寄与しない化粧レンガを積んでいます。風雨を防ぐ塀のような役目をします。
 
 屋根も二重になっています。縦桟木の上に横桟木を設け、熱せられた空気が瓦の下を上昇し抜け出るようになっています。これだけでも屋根裏の温度は、夏場で20度以上も下がります。

 


天井板
天井には板を張ります。木には水蒸気を吸い込む細孔が無数に開いています。この細孔面積は1グラムの木で数十平米あります(これを炭にすれば数百平米になり、活性炭だと1000平米以上になります)。この細孔が水蒸気を出し入れし湿度をコントロールします。風呂に板を張れば水滴が付かなくなることからも明らかです。
 
塩ビクロスの細孔面積はほぼゼロですから、目に見える面積の表面に水蒸気が付着しているだけです。吸い込みません。6畳の部屋全部にクロスを張ったとしますと全面積は40−50平米です。板だと50−60キログラム張れますから数十万平米の細孔面積(呼吸面積)が確保されたことになります。一万倍くらいの差です。ボトル一杯分の水が蒸発しても部屋の湿度が変わらないくらいのエアコンの働きをすることになります。

 


チップクロス
 ヨーロッパでは紙の中に粒をそろえた木屑をちりばめた壁紙(チップクロス)を張るのが一般的です。ホテルでもよく使われています。最後に漆喰状酸化チタンの壁塗料で仕上げます。この塗料を水性絵の具で着色して塗ることもできます。これも塩ビ壁紙に比べれば何十倍もの細孔面積がありますので、タバコの煙で黄色くなりにくいという利点があります。結露しないのでカビの発生はありません。

 

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自然換気口、プラスチック排気煙突
各部屋に換気口を設けて自然換気で屋根に逃げるようにダンパーでコントロールしています。トイレやキッチン、風呂場は、強制換気で屋根に抜き、プラスチックの排気煙突から排出します。



 
高断熱
 このデンマーク住宅に最も特徴的なのは、防水性、通気性を備えたロックウールの使用でしょう。グラスウールに比べて10倍以上の重量があり隙間なく、かつ分厚く充填されています。縦横構造のため弾力性に富み、経年変化で体積が減らないので壁の中をズリ落ちる心配がありません。重量があるので防音効果もあります。
 
今外断熱住宅が人気を浴びていますが、断熱材が水を吸って壁内を腐らせるという内断熱住宅の失敗から方法を転換したわけです。デンマーク住宅は、何十年もの歴史をもった工法ですから日本の最近の建築工法の歴史とは比べようもありません。ロックウールには防水性と通気性があり、住宅シートを正しく取り付ければ外断熱のような手間を掛けなくても、耐久性のある高断熱ができ快適な生活が送れます。日本のロックウールには防水性はありません。
 
 耐熱性があるため壁全体が不燃となり延焼の心配がありません。また、火災を発生しても猛毒の煙が出る心配もありません。
 
 地面は無限の熱容量があり、冬は熱を奪い続け、夏は熱を出し続けます。これが家の中に顔を出しています。玄関と風呂場です。これを覆い隠すため、デンマーク住宅は基礎用ロックウールを地面に敷きます。これで家の熱の出入りはかなり減ります。冬場でも風呂に湯気が立たないのはこういう断熱をしているからなのです。地面を断熱してからコンクリートを打ちタイル仕上げします。この時注意しなければならないのは、コンクリートが家の基礎コンクリートと縁が切れていることです。


断熱工事
 このロックウールを充填するのがこの住宅の最も大切な仕事です。食パンのように柔らかく、ロックウールカッターで柱間隔の5−10ミリメートル大きめに切って押し込みます。大工さんの仕事というより女性に向いているかもしれません。のこぎりで切ると木屑に似たロックウールの屑が出るのでよくありません。防水シートに押し付けて充填し、防湿シートで覆い隠します。

 


住宅シート
 断熱に欠かせないのが住宅シート、即ち保温・防水(呼吸)シートと防湿アルミ(呼吸止め)シート、地面(防水)シートです。これらのシートで壁の中への湿気の侵入を防いだり、家から湿気を追い出したり、地面からの湿気を止めます。住宅を完全に湿気から守り構造材を乾燥状態に保ちます。
 
 防湿シートは、アルミ箔と紙がラミネートされていますので、経年変化の恐れのあるポリエチレンフィルムに比べて安心です。アルミコーティングの風船がいつまでも天井にへばりついているのに比べ、普通のゴム風船がすぐ落ちるのと同じくらいアルミ防湿シートは住宅を守ります。
 
 床裏に保温・防水シートは重要です。雨と同じくらいの量の水分が地面から蒸発しています。このシートがなければ地面からの湿気が床、天井を抜けて屋根に達し、夜中に結露します。空き家が長年放置されている間に屋根が抜け落ちるのはこのためです。
 
 デンマーク製の保温・防水シートは、DECOFOLという名前で、プラスチックと紙をラミネートし、繊維で補強した破れにくいシートです。ほとんどのデンマーク住宅の床裏に使われています。1センチメートル間隔でピンホールが開いていて99.9パーセント以上の湿気を止めます。アメリカのデユポンの不織布で作られた防水シートがありますが、これは、地面からの湿気を止めることはできません。1988年に夏の八ヶ岳の別荘地で地面からの湿気が、このシートのプラスチック面に結露して水滴が落下しているのを見てぞっとしたのを覚えています。このシートがなかったらデンマーク住宅の別荘は数年もしないうちに朽ち果てていたことでしょう。20年たった今も健在です。住宅地にはこのような多湿の地はないと思いますが、このシートは欠かせません。オーストラリアにクーパーペディというオパールの産地がありますが、かつては生活水を砂漠の蒸発水でまかなっていました。高温多湿の日本ではかなりの水蒸気が発生しているでしょう。

 
カビ、ダニの発生防止
 押入れのカビは床下からの湿気と暖かい部屋からの湿気の結露が原因で発生しますが、床下保温・防水シートで防げます。また、家の中の湿気の吸収箱とならないように断熱をして室内との温度差を少なくすることです。畳のダニも同じように地面からの湿気と温かい部屋の空気の湿気が吸い込まれ、丁度ダニ発生に適した条件になるからです。
 



木製サッシとドア
 三重ガラスの木製サッシが使われていましたが、今では空気より断熱性のよいアルゴンガスを充填した2重ガラスとなりました。65ミリ厚の玄関ドアにはハニカム構造の断熱材が入っています。いずれもアルミの1000分の1以下の熱伝導性のため断熱性能は抜群です。結露もしません。建具のパッキングもしっかりしていますので隙間風の心配はありません。バリアフリーとかいって敷居をなくして玄関ドアを取り付けている住宅を多く見かけます。明かりが漏れています。省エネに無頓着としか言いようがありません。
 
 窓やドアの取り付けに欠かせないのが発泡ウレタンです。建具を建物の構造体にぴったり付けるのではなく、1センチメートルほど隙間を開けて固定し、ウレタンの泡を充填します。この方が半永久的に密閉度を保ちます。
 
 ドイツに窓の品質検査をする建築センターがあります。テストする窓を装置に取り付け、空気漏れと強度を調べます。中の圧力を上げていくと窓ガラスが膨れてきました。危ないからそこをどこうとしましたら係官が大丈夫だからどかなくていいと言いました。この圧力に応じて3段階にクラス分けしています。以前、日本の窓をテストしたらどれも圧力が上がらなかったとのことでした。

 


防音
 デンマーク住宅は、頑丈な窓と分厚いロックウール断熱材のため防音も満足できるものとなります。近隣騒音でお互いが迷惑をことはありません。深夜の楽器演奏も可能ですし道路際や空港近くの住宅でも騒音で悩まされることはありません。
 
 航空機騒音は屋根から、道路や近隣騒音は窓と壁から入ってきます。薄っぺらな屋根ではいくら窓を防音(?)にしても意味がありません。
 
兵庫のデンマーク住宅のお客様が近所の人達をパーティに呼んだ時のことですが、2階のご主人の部屋にドラムが置いてあるのを見てあなたはドラマーですか聞いていました。会社から帰ったら時々ご近所迷惑にならないように叩いているんですよと話していました。ご迷惑ではなかったですかと聞きましたら知りませんでしたといったような会話をしておられました。
 
 吹田駅近くの線路際に住んでおられたお医者さん夫婦は、大手の住宅メーカーの家を3年で取り壊し、私の健康住宅を建てました。今では列車の通過も気にならず、夜は奥様のピアノとご主人のサキソフォンで演奏を楽しんでおられます。この住宅の音響効果もいいと言っておられました。もっと前に私のことを知っていれば3年間の苦痛と3000万円を越す建築費の無駄が避けられたのにと悔しがっておられました。

 
住宅は車ではない
 日本経済の発展の象徴とも言われる軽薄短小、モデルチェンジが個人住宅にまで及び、それを購入する人は、車を買うのと同じような気持ちになっているのではないでしょうか。
デザイン重視、メーカーの製造ラインで作られた建材の採用、そのため人の手になったものや天然素材への無理解(木には節があり、同じ木でも切り取る場所によっては異なる樹種にも見える。このようなものを欠陥品として受け入れない人もいる)、手入れは人任せ、ガソリンと同じように灯油を浪費、飽きれば建て替え(買い替え)といったことです。
 
 しかし、このような態度を改めて自分で手入れを心がけ、悪くなりかけた時はできるだけ自分で補修すれば住宅に対して親近感が沸き、知識も豊富になり住宅の長寿命化につながるのではないでしょうか。
 
 メーカーのロボットが作ったものでも人の手に負えないことはありません。職人しか触ってはいけないということもありません。ヨーロッパでは半完成住宅や自分で建てるノックダウン住宅まであります。自信と時間さえあればだれでもできることです。私の扱っている塗料は、油性でも水性でもない植物油そのものですから塗装屋さんより素人の方が上手に塗れるくらいです。余暇を大いに活用してください。イギリスの大政治家チャーチルは自分でレンガを積んだといいます。

 

夏型住宅は不適当
夏型住宅は不適当
日本の四季ははっきりしており、エアコンの使用頻度は、年間6ケ月にもなります。ひと昔前のように扇風機とこたつが愛用されていた頃は、日本古来の夏型住宅でよかったかも知れません。徒然草で、吉田兼好が「家のつくりは夏をむねとすべし」と言っていたのは、今では通用しません。車のエアコンと同じくらい住宅にも普及してきました。夏型住宅ではエネルギーがいくらあっても足りません。日本の電気使用量が甲子園の夏の高校野球決勝戦頃に最高となり、そのピークに合わせて原子力発電所の建設計画が立てられているといっても過言ではないでしょう。資源エネルギーのない日本が世界最大のエアコン使用国です。地球温暖化を押さえるためにもデンマーク住宅のような省エネ健康住宅を選ぶべきではないでしょうか、

 
気候に合わない住宅
アメリカの西海岸の住宅が日本でも紹介され、デザインも好まれています。しかしその地域は、気候温暖で年間を通じてエアコンがなくても生活できますので、断熱を厳密にする必要はありません。そのようなスタイルの住宅が日本国内でも多く見かけられます。省エネのことをどう考えているのでしょうか。断熱工事が困難と思われる構造をしています。不愉快な生活を送っていることと思います。私が住んでいた建売住宅も正にこの種の住宅でした。
 
私が建てた兵庫県のデンマーク住宅の隣にも西海岸風の住宅が建っています。しかしその地域は、冬になると屋外スケート場がオープンするほどのところです。灯油を売っている酒屋さんが「お宅はなぜ灯油を買わないのか、隣はよく買ってくれる」と言っていたそうです。このデンマーク住宅のお客様はアルコールの他は酒屋さんのお世話になることはありません。


複雑な形状
一戸建て住宅は、マンションの10倍以上の面積が外気に接しています。気候の変化に左右され、温度変化が激しいわけです。形がシンプルですと断熱工事が容易で熱の出入りを少なくすることができますが、凹凸の多い住宅では、断熱が不連続になり熱の遮断は困難です。

 


窓は大型冷蔵庫かパネルヒータ
多くの窓は、木の千倍以上の熱を奪うアルミニウムでできていますから冬は、冷蔵庫の冷凍フィラメントと同じで部屋を冷やし、水蒸気を結露させます。昔、北海道では塩ビの窓が普及するまでは冬の窓は開きませんでした。アルミに氷が張っていたのです。従って、開け放された大型冷蔵庫と同じになり、夏は熱を供給し続けます。一重ガラスも全体の面積から言えばアルミサッシと同じくらい部屋を冷やします。デンマークではアルミの窓は禁じられています。


最悪の出窓
最近の流行かも知れませんが、出窓をよく見かけます。普通の窓に比べて数倍の熱ロスがあることをご存知ないのでしょう。ここは一番温度変化が激しく植物には過酷な条件になります。ペアガラスの木製を使用し、上下を完全に断熱すれば別ですが。


サンルーム(ヨーロッパではウインターガーデンとも言います)
アルミニウムでできた一重ガラスのサンルームは、植物にとって余り快適な空間とはいえないようです。太陽が陰れば冷え、出れば暑くなるといった具合です。ヒータを付ければ温度むらに悩まされます。
 
ここにも高断熱・高気密の技術を応用すれば植物にとってパラダイスとなります。このデンマーク住宅に住んでおられる方が、枯れかけのハイビスカスの鉢植えを貰ってきてこのサンルームに置いたら、見る見る大きな花を咲かせたと自慢げに話しておられました。




チリなし
エアコンが働くと暖かい空気が上に、冷たい空気が下に移動します。断熱不足の家の窓周りでは空気が窓に沿って下に流れます。エアコンが働けばこの流れが加速されます。エネルギー使用度が大きいほど不快感は増します。真夏でも真冬でもエアコンが働いていれば上下の温度差は大きくなります。
 
ヨーロッパでは窓の下にヒータを置いてこの下降してくる空気の流れを止め、部屋の中の空気の対流を防いでいます。部屋の中の温度差が少なく、空気が静止しているようです。デンマーク住宅にチリが積もりにくいのは、微粒子の動きが少ないからかも知れません。

 
使えない部屋
 デザインを重視して建て、後はエアコンで温度調節して快適に過ごせればいいと安易に考えがちですが、エネルギーコストまで計算している人はまれです。入居してから燃料費に恐れをなし、使用をあきらめ物置に変更した部屋もあるでしょう。しかし、同じ家の中に寒い部屋があるとそこが湿気の溜まり場になり結露で悩むことになります。大事なものを置けばカビだらけという悲劇になります。
 
 デンマークでは省エネのため天井の高さを2.4メートル以下にするよう義務づけているようです。
 
 会社を始めた頃、私のデンマーク住宅がNHKで放映されていたのを見て、東京にいくつも会社を持つ人が今度建てる家の図面を見てくれないかというので拝見しました。プール付きの豪邸(?)でした。自慢げに言うものですからこの図面には大事なものが抜けていますよといったら、偉い建築家が描いたものだからそんな筈がないと不満気でした。そこで私が冗談っぽく、燃料費が月50万円以上掛かると思われるので変電設備が抜けているのではないかと教えてあげました。結局その豪邸は、出窓や吹き抜け、天窓、アルミサッシをなくして設計し直し、私の健康住宅思想を取り入れました。




湯気がもうもうと立つ風呂は危険
 従来の日本家屋の風呂に冬場湯気がもうもうと立つのは、浴室が冷え切って水蒸気が空気中で水(結露)になっているからです。このような寒いところで裸になるわけですから健康でない人にとって安全とは言えません。浴室の壁、天井はさらに低い温度になっていますので、水滴が滴り落ちます。
 
 真冬の軽井沢で、ある会社の別荘に泊めてもらい湯気のもうもうと立ちこめる風呂に飛び込んでひどい目にあったことがあります。湯気のわりには少しぬるま湯だったため少しも暖まらず風邪を引いてしまいました。窓を見ると氷が張っていました。湯気の正体は氷ではなかったかと思いました。
 
 健康住宅では湯気は立ちません。壁、天井はリビングとほぼ同じ温度ですからいつも乾いているのでカビは発生しません。熱い湯の風呂で体を温めなければ出られないということもありません。汗が出ないほどの湯加減でゆっくりくつろげます。
 
家中がほぼ同じ温度ですから部屋から部屋へ移動しても温度変化による身体の変調もなく、ヒートショックによる年間死者1万人以上と言われるショック死や脳溢血のような重病に陥る危険はありません。


さいごに
 イニシャルコスト(建築費)が少々上がっても、耐久性のある建材を使用し、十分な断熱をし、住宅シートで家を守りランニングコスト(電気代、燃料費)を低くすることこそこれからの住宅建設であり、快適で健康な生活を送る秘訣ではないかと思います。長寿を考えれば2棟目を建てる費用を節約したことになり計り知れない蓄積となります。さらに解体で発生する巨大ごみの発生もなくなり、地球温暖化防止にも寄与することでしょう。


ホスビージャパン株式会社
代表取締役・理学博士
下山好美

 

■「デンマーク住宅の建築材料(直輸入) 」はこちら。 北欧デンマークレジデンスの建材-540x180、レンガ


■「デンマーク住宅写真」はこちらIMG看板-ura-730j



 

 

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